宅建試験に合格するには、200～500時間の勉強時間が必要といわれています。
500時間と考えた場合でも、1日1時間半程度の勉強を1年間継続すれば、到達できる時間です。
ただし、勉強時間には個人差があります。
不動産業界での経験、関連資格の有無、年齢のほか、勉強方法によっても異なるでしょう。
そこで本記事では、宅建試験の合格に必要な勉強時間の目安や、捻出方法について詳しく解説します。
宅建試験合格に必要な勉強時間
はじめに宅建試験に合格するために必要な勉強時間の目安を解説します。
勉強時間の目安
宅建試験の合格に必要な勉強時間は、大体200～500時間程度ですが、知識や経験によっても勉強時間に差が出やすい試験です。
そのため、勉強を始める前に、自分にどの程度の知識があるのか把握することも大切です。
知識の有無などを踏まえたうえでの勉強時間の目安は以下の通りです。
ある程度知識がある人→200時間程度
知識はないが資格試験に慣れている人→300時間程度
まったくゼロから始める人→500時間程度
もちろん、勉強方法によっても必要な時間が変わってきます。
過去問や練習問題を行わず、ただテキストを読んでいるだけでは、どんなに時間をかけても合格できる実力は身につかないでしょう。
資格学習のコツを知っているかどうかも重要なポイントです。
不動産に関する知識がない人でも、資格試験の経験が豊富な方であれば、効率的に勉強するコツを理解されていると思いますので、少ない勉強時間でも合格できるかもしれません。
ただし、近年の試験は難易度が上がっているうえ、合格点も上昇傾向にあるので注意が必要です。
一発合格を目指すのであれば、平均的な勉強時間より少し長めの期間を確保することをおすすめします。
1日の勉強時間の目安
1日の勉強時間がどのくらい必要か、考えてみましょう。
社会人の場合、平日は1～2時間、土日は3～5時間、1ヶ月で50時間程度が現実的な学習時間になると思われます。
その場合、300時間の勉強を目標とする場合、6ヶ月間の勉強期間が必要です。
一方、500時間の勉強を目標とする場合、10ヶ月間の学習期間が必要です。
試験勉強の開始時期
300時間の学習をするためには、約6ヶ月の期間がかかります。
試験日が10月であることを考え、4月後半または5月初旬頃から勉強を始めると良いでしょう。
一方、500時間の勉強を目標とする場合、約10ヶ月の期間がかかります。
そのため、年初である1月から勉強をスタートしたいところです。
もちろん土日や祝日で普段より多めに勉強時間を確保できるのでしたら、もう少し短い期間でも合格可能でしょう。
ただし、短期間で集中して勉強時間をつぎ込むのは、あまりおすすめできません。
毎日コツコツと積み重ねたほうが、記憶も定着しやすいので、社会人の方は1日少しでも勉強をする方法が効果的です。
勉強時間の捻出方法
次に勉強時間の捻出方法を解説します。
忙しい社会人にとって、資格試験のための勉強時間を確保することは、一番の課題といって良いでしょう。
特に宅建は、知識ゼロからスタートする場合、1年近く勉強を継続しなければ、合格レベルには達しません。
初めのうちは勉強が続いても、仕事の忙しさに追われているうちに、挫折してしまう人も多いでしょう。
そこで社会人が勉強時間を捻出するためのコツを以下にまとめます。
スキマ時間を有効活用する
社会人がまとまった時間を確保するのは大変です。
しかし、5～15分程度のスキマ時間を上手に活用すると、意外と多くの勉強時間を確保できるケースもあります。
例えば、通勤時間や会社の昼休み、休憩時間などは多くの人が有効活用できていません。
特に通勤時間はぜひとも勉強に利用したい時間です。
通勤に1時間かかる人であれば、往復で2時間を確保できるので、この間に勉強できれば大きな効果が得られるでしょう。
しかし、電車の中でテキストを開いて勉強することを、億劫に感じる人もいるかもしれません。
そんな人におすすめなのが、スマホを使った勉強法です。
スマホで利用できる宅建試験対策用の勉強アプリはたくさんあり、無料で使えるものもあるので、積極的に利用すると良いでしょう。
また、単語帳アプリなどを使って、暗記問題のチェックをするのも効果的です。
最近ではYouTubeで無料の宅建試験対策講座を提供している方もいますので、一度視聴してみることをおすすめします。
通勤時間帯の電車ですと、混雑していることが多いので、本やノートを開いて勉強するのは難しいかもしれませんが、スマホであれば比較的使いやすいので、忙しい会社員の方にぜひ行ってみてください、
朝活で集中する
スキマ時間活用の次におすすめなのが「朝活」です。
朝型か夜型かは、人によって違いがありますが、基本的に目覚めてから2～4時間が人の脳が一番活性化する時間であるといわれています。
仕事が終わって家に帰った後、疲れ切った体で勉強を始めても、なかなか集中できないという人も多いのではないでしょうか。
集中できない中で、どんなに時間をかけて勉強しても頭には入らず、理解できたと思ってもすぐに忘れてしまうでしょう。
特に権利関係（民法）の分野においては、一つの問題を解くのに深い思考力を要求されますので、疲れ切った頭で理解するのは困難です。
体が疲れている時は、早めに就寝して早起きし、朝活の時間を作ることをおすすめします。
もちろん、体質的に朝が弱い人もいますので、やってみて合わないと感じた時は考え直す必要があります。
しかし、夜型と思っている人も、一度は試してみて、自分に合うかどうかを確認してみる価値はあるでしょう。
まずは1日のスケジュールの見直しから
スキマ時間の活用や朝活を行ううえで、大切なのは1日のスケジュールを見直してみることです。
1日の自分の行動などを見直せば、どのくらい勉強時間を捻出できるかが見えてくるでしょう。
特にスキマ時間がどの程度あるかは、意識していないと気づかないことが多いです。
通勤時間や休憩時間以外にも、5分、10分程度の空き時間が隠れている可能性があります。
「5分や10分勉強したところで大したことない」と思うかもしれませんが、毎日積み重なってくると大きな時間になります。
ぜひ宅建試験の勉強を始める前の、自分のスケジュールの見直しを行ってみてください。
忙しい社会人には通信講座がおすすめ！
社会人が効率的に勉強する方法を、色々と解説してきましたが、一番効率的なのは通信講座の受講です。
費用は会社によってさまざまですが、2～5万円程度が相場になっています。
市販のテキストや過去問は2000～3000円程度で販売されていますので、独学での勉強と比較すると費用は高くなりますが、効率は確実に上がるでしょう。
以下の記事では忙しい社会人向けの通信講座を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
以上、宅建に合格するための勉強時間や勉強方法の解説をしてきました。
国家資格の中では、比較的取得しやすいと考えられている宅建ですが、それでも合格率は15％程度です。
勉強時間は人によって異なりますが、1ヶ月や2ヶ月程度の勉強で、簡単に合格できる試験ではありません。
最近では問題が難化しており、合格基準点も上がってきていますので、しっかりと対策を取ることが大切です。
ぜひ今回ご紹介した内容を理解して、コツコツと勉強を続けましょう。
