FP2級の学科試験は科目が6つあるけど、どの分野が難しいんだろう?
難しい科目はできるだけ時間をかけて勉強したほうがいいのかな?
仕事が忙しくて時間が少ないので、効率的に学習するコツを知っておきたい。
今回はそんな悩みを解決する記事をお届けします。
FP2級試験は3級と比較すると難易度が大きく上がるので、学習時間も倍近く要するでしょう。
効率的に学習するためには、学科試験で出題される6つの科目のうち、難しい分野と理解しやすい分野を把握したうえで学習計画を立てることが大切です。
そこで本記事では、FP2級の学科試験における難しい分野と学習のポイントについて解説します。
FP2級試験における難しい分野とその理由
はじめにFP2級試験で出題される科目と、難しい分野について解説します。
FP2級試験の難しい分野とは?
FP2級試験は学科と実技に分かれます。
学科は以下の6つの科目から構成されています。
- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業承継
学科試験の科目の中で、一般的に難しいと言われるのは、金融資産運用と相続・事業承継です。
ついで、タックスプランニング、不動産の2つも難しいと感じる方が多いようです。
一方、ライフプランニングと資金計画、リスク管理の2つは比較的簡単で、得点しやすい分野とされています。
私は宅建を所有していたので、不動産は理解しやすい分野でしたが、不動産がもっとも難しいと感じる方も少なくないようです。
金融資産運用が難しい理由
FP2級試験の金融資産運用では、株式や債券などの金融商品の知識やマーケット環境を理解しておく必要があります。
実際に資産運用をしたことのない方にとっては、馴染みのない用語が多く、まず各用語の種類や定義を覚えるのが大変です。
また、計算問題や応用的な問題も多く出題されます。
たとえ株式や債券の利回り計算、複数の金融商品を組み合わせてポートフォリオを構築する問題などです。
ただし、株式投資やFXを実際に行っている方にとっては、理解しやすい分野になるでしょう。
なお、金融資産運用の攻略法は以下の記事で解説しています。
相続・事業承継が難しい理由
相続・事業承継では、民法や相続税法など法律や税制に関する知識が求められます。
たとえば相続税の基礎控除や配偶者控除などの計算問題、財産評価の知識を問う問題などが出題されます。
金融資産運用と同じく、一般的に馴染みのない用語が頻出するので、イメージが難しいと感じる方が多いでしょう。
また、相続に関する法律や税制は改正されることが多いため、常に最新の情報を把握しておかなければなりません。
なお、相続・事業承継の攻略法は以下の記事で解説しています。
各科目の難易度と学習のポイント
次に各科目の特徴と難易度、学習のポイントを解説します。
ライフプランニングと資金計画
ライフプランニングと資金計画では、FPの倫理・関連法規や個人のライフプランニングを立てる際の必要な知識、資金計画の考え方、社会保険、年金などについて問われます。
難易度は「簡単」です。
中心となるのは、社会保険と公的年金です。
この2つはやや複雑な制度ですが、各制度の基本的な仕組み、公的年金の受給資格、受給額を理解することが大切です。
学習のポイントは、以下の通りです。
- FPの倫理・関連法規は感覚的に覚える。
- ライフプランニングや資金計画の考え方や手法を理解する。
- 社会保険、年金は出題頻度が高いため時間をかけてマスターする。
リスク管理
リスク管理では、個人や企業にとりまくリスクの種類、リスクをマネジメントする手法が問われます。
難易度は「普通」です。
リスクに備える主要な手段として、保険制度があります。
そのため、リスク管理では保険に関する問題になり、特に生命保険と損害保険の仕組みを把握することが大切です。
3級ではあまり問われなかった「保険商品」の知識を問われるケースが多い傾向にあるので、よく理解しておきましょう。
学習のポイントは、以下の通りです。
- 生命保険と損害保険の仕組みを理解する。
- 保険商品の種類を知る。
- 保険と税金の関係を覚える。
金融資産運用
金融資産運用では株式投資や投資信託、債券投資に関する知識が問われます。
また、ポートフォリオ運用、金融商品と税金の知識、マーケット環境の理解なども問われるので、幅広い知識が必要です。
難易度は「難しい」です。
実際に投資をしたことのない方にとっては、聞き慣れない用語が多数出るため、用語の理解から始めなければなりません。
学習のポイントは、以下の通りです。
- 金融商品の種類と特徴を理解する。
- マーケット環境を理解する。
- ポートフォリオ運用やセーフティネットも把握する。
タックスプランニング
タックスプランニングでは、さまざまな税金の種類や計算方法、税制改正などの知識が問われます。
特に出題頻度が高いのは、所得税の仕組みです。
難易度は「やや難しい」です。
税金の種類や計算方法をしっかりと理解しておくことが重要です。
また、3級にはなかった法人税や消費税の問題も出題されるので、注意しましょう。
学習のポイントは、以下の通りです。
- 税金の種類と計算方法を理解する。
- 税制改正などの情報を収集する。
- 所得税、法人税、消費税は特に力を入れて学習する。
不動産
不動産では、不動産の種類と特徴、不動産投資の基本的な考え方などが問われます。
難易度は「やや難しい」です。
ただし、宅建士など不動産関係の資格を所有している方であれば「簡単」でしょう。
不動産の種類と特徴をしっかりと理解しておくことが重要です。
学習のポイントは、以下の通りです。
- 不動産の登記や取引の仕組みを理解する。
- 建築基準法、都市計画法、農地法など法令上の制限を覚える。
- 不動産に関わる税金に種類を整理する。
なお、宅建士の試験攻略やおすすめの通信講座については、以下の記事で解説しています。
相続・事業承継
相続・事業承継では、相続・事業承継の基本的な考え方や、相続税や贈与税などの税制が問われます。
難易度は「難しい」です。
相続税、贈与税などの計算問題が多く出題されため、計算が苦手な方には特に難しいと感じるでしょう。
また、相続対策、事業承継対策のポイントを押さえることも大切です。
学習のポイントは、以下の通りです。
- 相続に関わる法律(民法、相続税法)の規定を理解する。
- 相続税や贈与税などの税金の計算方法を覚える。
- 相続対策、事業承継対策のポイントや事例を押さえる。
まとめ
「FP2級試験のもっとも難しい分野は何か?」と聞かれたとき、「金融資産運用」と答える方は多いでしょう。
私自身も苦手分野で、本試験でも多くの得点は取れませんでした。
しかし、試験全体で6割以上を得点しなければ合格できないので、捨てるわけにはいきません。
要点を把握して、しっかりと学習するようにしましょう。
また、その他の分野に関しても、人によって得意不得意があるので、できるだけ苦手分野を作らないように、学習することが大切です。
FP2級試験は、ファイナンシャルプランニングのスキルを高めるための重要なステップです。
ぜひ各分野でバランス良く点数が取れるように試験学習を進めましょう。
なお、短期間で合格したい方は通信講座の利用をおすすめします。
以下の記事でFP2級試験おすすめの通信講座を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。